Web上のリッチメディア広告や動画広告、また動画マーケティングについても研究し、Webメディアとして配信

ドコモ「3秒クッキング」の動画広告がバズった要素とは?
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ドコモ「3秒クッキング」の動画広告がバズった要素とは?

docomo3秒クッキング

世界最大級の広告賞であるカンヌライオンズ国際クリエイティブフェスティバルで受賞したドコモ「3秒クッキング」の動画広告。2015年2月に公開されて反響がありました。

3分ではなく「3秒」と聞いただけでありえないことが分かり、何かやらかしてくれる感が伝わってきます。この動画の意図と狙いを考えてみましょう。

ストーリー

昔からあるTV番組「料理コーナー」の様なシーンから始まります。料理家の先生と進行役のスタッフが変なメガネをかけてオートメーションの料理がスタートしますが、このメガネは耐熱メガネという設定となっています。

餃子の具

機械から発射されるのは餃子の具で、何故か2つの発射口から同時に発射され、その勢いのまま標的となっている餃子の皮にダイブします。そして下から吹き上がるバーナーの炎を通り抜けることで焼きの工程を終わらせ、そのまま勢い止まらず飛んでいきます。

餃子の具が発射される寸前

その先にはしゃがんで構える野球のキャッチャーがいて、餃子はミットに収まります。そのミットも餃子用の特注品で皮のシワを作る金型状のものとなっています。

キャッチャーミットに吸い込まれる餃子

この動画の狙い

まず、ドコモが今回訴求したいサービスは「4Gのデュアルインターネット高速通信(4Gプレミアム)」です。
通信速度がはやいですよ~っと言う内容を多くの生活者に分かりやすく伝えたいと言う希望をひとまとめにした傑作と言えます。

「クッキングを3秒で!?」
非現実的だけど何?とユーザーの興味を引き、ユニークな発想に思わず結末が見たくなります。
そのわずか1分程の動画ではありますが、高速で横一線に打ち出された玉(餃子)につい目が行っていき、2つの具が打ち出され1つにまとまりキャッチャーミットに収まる=デュアル回線をまとめて高速受信。
単純明快で情報伝達ができる動画広告にまとまっています。

動画広告の最大の効果は視聴者自ら口コミを広げて情報派生してもらえ、バズ広告に発展するところです。
折角高い予算をかけて企業が良いと判断した素材でも見てもらえるパイが少なければ広告効果は期待できません。
その事を踏まえ情報にエンターテイメントを加える事で視聴者への付加価値を高め好感をもってもらいやすくなります。
この動画広告の様にターゲットのインサイトを擽るコンテンツがこれからは求められると思いますし、この動画の様にエンターテイメント性が高い且、訴求できる広告が主体になってくるはずです。