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思わず引き込まれる!長編広告動画イーアイデムの演劇風動画の狙いとは?
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思わず引き込まれる!長編広告動画イーアイデムの演劇風動画の狙いとは?

イーアイデムのロミ男とジュリエッ子

ご覧のとおりこの作品はシェイクスピアのロミオとジュリエットをベースにしたストーリーで、「地元で自分らしく働く」素晴らしさを最終メッセージとし、舞台映画化してweb動画に配信しています。

アイデムのビジネスモデルである「地元で働くメリット」を直接的に企業の広告として発信するのではなく舞台風にコミカル動画として見せる事でスムーズに誘導し、必然的にアイデムを浸透させる思惑があります。

また、この動画が口コミで話題を呼び、ユーチューブなどの企業が直接運営しているメディアとは異なる場所で露出回数が増えることで利害関係の無い第3者の評価から、ウィンザー効果が得られます。

コミカルで喜劇チックな演出

ジュリとエツ子

ストーリー

お互いの立場を全く知らない男女が偶然に出会って、お互いに一目ぼれしてしまいます。

しかし、その二人の知られざる関係は、競合する携帯電話メーカー経営者の娘と息子でありました。当然互いの親は二人の交際を認めるはずがなく、逆に競争心をむき出しにし、新しい携帯電話の開発に躍起となり、携帯電話には不要な機能を付けた商品の対抗合戦を繰り広げます。

その中でロミ男側の会社が開発した「嘘発見器つき機能」がこのストーリーのキモになります。

二人の仲を切り裂かれ、命を絶とうとするロミ男にジュリが(ジュリエッ子とはジュリが娘でエツコは母親の名前であった)「死ぬのが怖くないの?」と質問をします。ロミ男が「怖くないさ」と答える。しかし近くに居た人が扮した「嘘発見器」がアラートを鳴らし「ダウト!」と言う。ロミ男「本当は死ぬのが怖い。」とジュリに本音を言います。

YouTubeに公開された長編動画広告

その後ジュリが提案します。「家を捨てて一緒に暮らしましょうと。ロミ男とならどこででも働ける!」と断言しますが、またも「嘘発見器」が作動して「ダウト!」。と言います。

そこでジュリも本音を話し始め、「実は家から近い地元で自分のしたい仕事しかしたくないの!」と言って最終ミュージカルシーンが始まります。

そこで始めてアイデムのビジネスモデルである訴求を行います。
ミュージカル最後のセリフはキャッチコピーである「地元ルネサンス~♪」で締めくくります。
最後の最後でアイデムと演劇の親和性がリンクする動画であります。

この動画の狙いは?

  • コミカルに描くことで視聴者を離脱させない、継続視聴に誘導
  • クオリティをわざと低く作ることにより、身近な体験を喚起できる
  • 学芸会風に見せ、親近感を持ってもらう
  • ローカルっぽい演劇で「地元」をリンクさせる狙いがある
  • コミカルに笑いを誘いながら動画を見せることで視聴者には「面白いものを提供してくれた」というメリットが生まれる
  • 「返報性の原理」から好意的に思ってもらえる人間心理をついた施策である

まとめ

自社にスムーズに誘導し、継続的に支持してもらうにはまずは興味を持ってもらい、ファンになってもらわなければなりません。同業他社との競争、そこで差をつけるのは「独自性」「差別化」「親近感」であります。

この動画は8分間という少し長い動画ではありますが、ビジネス訴求は最後の1分程だけでありました。視聴者を飽きさせず、楽しい時間を付与して最終的にはこの広告の意味も分かりやすく伝わり、長期的に視聴者の記憶に残ると思います。

「面白い」をキーワードとして世間に視聴を広め、視聴者の記憶の片隅に残させることにより、顕在ターゲットから潜在ターゲットまで幅広く拡散させ、アイデムに共感を持ってもらうことから、不特定多数の利用者獲得に繋げるうまい戦略が伺えます。