2013年11月に公開された動画ですが、時間は掛かっているものの2016年6月時点で200万回の視聴回数を得ています。ブランディング動画ですが、紙の原材料となるパルプ(木)の大切さを発信するために視聴者の興味を引くうまい見せ方となっていて、様々な国の人が動画のコメントに「素晴らしい」と共感のコメントを寄せています。
共感を得て企業への信頼感を得るブランディングとしては最適な動画広告だと言えます。
ストーリー
動画にセリフはなく、ネピアのティッシュを使って動物の折り紙を順々に作っていくだけ。完成したらその動物の鳴き声がします。
セリフがないので視聴中は折り紙を折る紙の音と動物の鳴き声だけという空間からまるで自然の森の中にいるような雰囲気に包まれます。
また、普通の折り紙と違ってティッシュのよれた感じは生き物らしい個性が現れ表現を豊かにします。
しかし、何故ティッシュで折り紙?何故動物?とストーリーの意味が理解できません。
疑問を抱きながら見ていると、動物の次に人間が現れ種を撒きます。
その種が成長し、芽が出て、木になります。
そして最後に「良い紙作りは良い森作りから」「森にありがとう」と言う企業メッセージが表示され、「なるほど~」と理解できます。
メイキング映像です。手が込んでいるのが凄く分かります。
動画広告の狙い
世界共通でティッシュは生活する上での必需品です。
生活に溶け込みすぎている消費財なので、忘れがちな原点を振り返り、紙の資源となる「パルプ」は森林を伐採して作られる木、木がなくなれば我々の生活にダメージを与えます。そして森林伐採により影響を受ける動物たちの生態系があり、人間ばかりの有益に偏らずバランスの取れた生産活動が必要だと言うメッセージが込められています。
今や世界的に広く見られている動画広告により自然の大切さが正解的にも拡散が可能となり、幅広い啓蒙から世界的CSRとなり、消費者から共感を得る企業ブランディングまで纏まりがある効果的な戦略が成功した例だと言えます。