アメリカのガムメーカーのブランディング動画が物凄い反響を得ています。2015年10月7日に公開され、一年足らずの2016年8月15日現在で1950万回以上のの再生回数を記録しています。何故ガムメーカーでこれだけの視聴回数を獲得できるのか?その要因は何なのか紐解いて見ましょう。
ストーリー
恋愛を背景にした若い男女の物語。高校時代からの知り合いでお互いに一目惚れをして付き合い始めます。
デートする時に彼女から彼氏に手渡されるのがこのExtraガム。ここまでは一般的なカップルの光景ですが、彼はそのガムの包み紙にその日の「二人の思い出」をイラストとして残しています。それはフリーハンドのメモ程度に描かれていますので決してクオリティーの高いものではありません。
初めてのデートの時、卒業パーティに出た時、お互いに大学進学が決まった時、ケンカをした時、色々あったけど、いつも一緒にいた二人。そして年月が経ち、共に就職が決まり仕事で彼女が遠方で暮らすことになったある日、彼は小さな画廊に彼女を招待します。
そのアトリエに壁に展示されている作品は今まで彼がガムの包み紙に描いてきた思い出の数々でした。
彼女はそんなことをしていることも知らず、驚きと感動を覚えます。
そして壁の最後に掲げられていた一枚のイラスト。
それは男性が膝まずいて指輪を手渡そうとしている姿であった。
目線を壁のイラストから横へ向けると、跪いた男性、彼氏がそのイラストと同じポーズをとっていました。
今までの二人の思い出と一枚だけの二人未来―。
この動画の狙い
ブランディング動画は良い企業イメージに植えつけるコンテンツに仕上げるのがセオリーですが、この企業はあらゆる消費者に身近な製菓メーカーなので購買層は多数存在します。動画を恋愛仕立てにすることで、より商品を身近に感じさせることができます。
デートのシーンでドライブの合間やちょっとした空気を和ませる時のアイテムとして登場する「ガム」にはコミュニケーションを繋ぐ力があります。誰もがイメージしやすい経験のある恋愛をベースにし、エンディングには感動を与える意外なストーリーが皆を驚かせバス動画に発展させることに成功したと言えます。