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絶妙なセリフとストーリーに乾杯せずにはいられない「サントリーオールド」の動画広告
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絶妙なセリフとストーリーに乾杯せずにはいられない「サントリーオールド」の動画広告

Suntory OldのCM

少し古い作品ですが、心に染みるストーリーで商品とマッチしたブランディングに成功した事例と言えます。
この商品のターゲットは主に50代~60代の娘を持ったお父さん層。自分の娘が結婚適齢期に差し掛かり、お父さんとしては自分事化として見てしまうストーリーです。たった1分の動画で視聴者を惹き付ける動画の仕掛けを見てみましょう。

50~60代で娘を持った父親がターゲット

ストーリー

結婚の意思を決めた娘が初めて彼氏を家に連れてきます。一戸建ての平屋でとても金持ちとは言えない家の1人娘。
初対面の場にお父さんしかでてこないので恐らく母親はいないのでしょう。家にあがり、彼はお父さんに娘さんと結婚をしたいと告白します。

お父さんは何も発することなく立ち上がり別室の棚に向かいます。おもむろに棚から何かをとろうとしている背後から心配そうな顔の娘が近づき「お父さん」と話かけます。

古き良き昭和の時代を感じさせるCM

お父さんは娘に対し「残念だったな。嫌なやつならぶっとばしてやったのに」といいつつ、棚から出したのは「サントリーオールド」部屋に戻り三人で静かにウイスキーをゆっくり飲みます。
娘への一言だけで彼を受け入れたことに紐付くのです。

絶妙なストーリーが視聴者を引き付ける動画広告

この動画の狙い

サントリーオールドと言えば現在50~60代が20代くらいの時に流行したブランドですが、その後輸入ブランドや他社商品などに埋もれてしまい今では古くさくおじさんが飲むお酒と言うイメージが定着しています。
角瓶も同じ傾向でしたが「ハイボール」と言う飲み方を提案し、啓蒙することで若い人を取り込み、ブームとなるまでのブランド再構築に成功しました。

このオールドも再ブランド構築が必要でありますが、あえて角瓶とは差別化を図る年配者へのリマインド施策です。
そのためこの動画ではターゲットを高年層に絞り、親しみをもってもらい昔を思い出させる施策が覗いて見えます。
ターゲットの近い将来に訪れる娘の結婚。嬉しくもあり、寂しくもあるその現実を昭和チックに演出し、そんなほろ苦い場に一時の安らぎを与えてくれる「サントリーオールド」。
そこに共感を与える安定した過去のブランド力の呼び起こし作用に繋がります。

最後に

公開から年月が立っていますが、ターゲットが高年層ではありながらYouTubeで270万回の動画再生数からいうと若年層にも多く見られていると思います。

私の見解ではコアターゲットに向けた広告であると思っていましたが、親に結婚の挨拶をしにいく子供世代にも反響が高かったことが伺えます。

これをきっかけにサントリーオールドがF1、M1層にも浸透すればサントリーとしても想定以上の効果があったと言えるでしょう。