産業用ロボットメーカーとして老舗の会社である安川電機。創立100周年記念の動画を作ったのですが、この動画が凄いのです。記念動画ではありますが、見る人を圧巻し、B2B向けのブランディング動画としては最高の動画となっています。
元々有名なメーカーなのでブランディングがメインと言うよりも100年の技術革新、クオリティーの高さを最大限アピールした形となっています。
ストーリー
安川電機が開発した「MOTOMAN-MH24」と言う産業用ロボットの凄腕を披露します。
内容はこのロボットが「居合い抜き」に挑戦するのです。
ロボットに「真剣」を持たせ、居合い抜きで著名な町井勲氏の動きをモーションキャプチャーしてデータを解析。解析データをMOTOMANにインプットし居合い抜きを再現します。
居合い抜きの技である町井勲氏の「袈裟斬り」「水平斬り」「千本斬り」を行います。
軽くて細い薔薇や六つ並んだみかん、しまいには枝豆まで斬ってしまう凄技を披露します。
最後は町井勲氏と共同で千本斬り。
町井氏は徐々に疲れた表情を見せ、ペースが落ちてくるが、MOTOMANは一向にペースが変わらない。人間との違いをまざまざと見せ付けています。
この動画の狙い
元々は創立100周年の記念動画であったが、2015年6月4日公開から現在(2016年8月10日)時点で5,842,888回の再生回数を誇ります。
真剣技を見る機会も一般の人では少ないと思いますし、スパスパとよく切れる絵が見ていて気持ちが良いのでストレスなく最後まで見られるのが良い点です。産業用ロボットと関連のある企業であればこの動画を見ることで安川電機のネームバリューの再確認にもなり、営業としても話題になります。
最後の千本斬りも人間とロボットを競わせるのではなく共同作業=共存共栄。いくら優れたロボットができたとしてもそれを操作するのは人間であり、この凄技も町井氏の元データがあるからこそ流動解析が出来たわけで、AIで1から作り上げた頭脳ではないのです。
産業用ロボットに求められる精密な動作、長時間ぶれないと言う最高のメッセージがこめられた動画でビジネス層だけでなく一般人にも安川電機の名前が世に知れ渡ったことでしょう。